ふるさと納税は税収格差によって生まれ、若者からも人気が高い制度です。

ふるさと納税の目的は?

あごに手をあてて考え込む男性

「なんだかおトクそう」と、返礼品の豪華さに注目が集まる“ふるさと納税”。
基本的には出身地や、思い入れのある特定の自治体に寄付ができる制度としての利用が想定されています。
一見思いやりのある制度ですが、その根底には制度の整備が求められるほどの“都市部と地方部の税収格差”問題が見受けられました。

 

税収格差が生まれた原因

ふるさと納税が必要になるほど、都市部と地方部には深刻な税収格差問題が見受けられました。
給与水準の高い都市部に働き盛りの若者が流出し、結果として地方部に著しい少子化が生じた結果、労働者からの税収が大幅に減少したのです。
その勢いは地方自治体の尽力のみで賄うことができず、都市部に流出した若者からふるさと納税という形で支援を請う結果となりました。

 

最初は普及しなかったふるさと納税

ふるさと納税は2008年度に創設されました。今となっては制度への理解が進み利用者が増えたものの、最初の影響力は微々たるものでした。
その原因には給与所得者には馴染みのない確定申告の制度や、控除できない最低金額が今より3,000円も高い5,000円に設定されていたことによる負担の大きさなどが挙げられます。

 

現在は知れ渡った大きなメリット

メリットと書かれたオブジェクト

制度の設立当初から4年ほど燻り続けたふるさと納税も、現在は大きなメリットが評価され着実に利用者増加の一途を辿っています。
まず制度として、自己負担額の上限が2,000円まで減額しました。
そして控除を受けるための面倒な手続きは“ワンストップ特例”により簡易化されたのです。

 

極めつきには返礼品の豪華さが再評価されて、現在では「やっていない人は損している」と言わんばかりのおトクな制度として認識されています。

 

返礼品競争について

ふるさと納税利用の醍醐味とされている“返礼品”には、食品から電化製品まで様々なアイテムが用意されています。
なかでも人気が高いのは食品で、“肉”、“米”、“魚”の返礼品は“三種の神器”と言われるほどの人気です。

 

ポータルサイトの多大な影響

ふるさと納税がここまで利用されるようになったきっかけには、返礼品や控除の特典以前に“ポータルサイト”の尽力があります。
ふるさと納税のポータルサイトは、その名の通り寄付受付の窓口として機能するようになりました。

 

魅力的な返礼品が画像で確認できるようになり、寄付先の自治体に迷っている人でも理想の寄付を実現できるような動線が確保されたのです。
制度としての整備はもちろんのこと、各種ポータルサイトの尽力なしでは、ふるさと納税にここまでの影響力はなかったのではないでしょうか。

 

きっかけは返礼品でもOK

ふるさと納税の本来の目的は、都市部と地方部の税収格差の是正です。
しかし、誰しもが思い入れのある地域を応援しようという気持ちの元で制度を活用しています。
理由は返礼品でも構いませんので、まずは制度を活用してみることが今後の日本を支える第一歩になるのではないでしょうか。

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