ふるさと納税の返礼品で、かつて問題となった例をご紹介いたします。

返礼品にはルールがある

ルールと書かれたブロック

ふるさと納税にはルールがあることをご存じですか?

 

税金の控除に加え、豪華な返礼品が私たちを魅了するふるさと納税には、ルールがあります。
その中でも今回注目したいのは「返礼品」。実はふるさと納税における返礼品には下記のようなルールが設けられています。

  1. 原則として地場産品を返礼品にする。
  2. 地場産品を用意することが難しい自治体は、近隣の自治体の特産品も一部認められる。
  3. 返礼品の調達費は寄付額の30%以下とする。

 

上記ルールは、ふるさと納税に参加する自治体が守るべきルールです。
しかし、寄付を行う住民も覚えておいて損がありません。なぜならルール違反した地方自治体はペナルティを受け、ふるさと納税の対象外になるからです。
ふるさと納税の対象外になれば、寄付をしたとしても税額控除が受けられなくなる可能性があります。

 

かつて問題になった返礼品

ふるさと納税の返礼品

あまりに高価な返礼品はふるさと納税のルールを逸脱している可能性があるため、寄付をする前に安全性を確認しましょう。
今回は過去のふるさと納税で問題になったいくつかの返礼品をご紹介します。
「これは高すぎるかもしれない…」と感じたとき、寄付の是非を判断するための材料にしてください。

 

パソコン

島根県出雲市は「富士通のFMVパソコン」を返礼品として用意したことで、問題となりました。
パソコンの返礼品が全て問題になるわけではありませんが、出雲市は「③返礼品の調達費は寄付額の30%以下とする。」の規定を違反し、総務省からの見直しを求められたのです。

 

牛肉

返礼品として大人気の「牛肉」も高すぎる返礼品問題として取り上げられました。
宮崎県都農町が返礼品として提示していた牛肉が「③返礼品の調達費は寄付額の30%以下とする。」というルールに反していたことで、問題になったのです。

 

都農町は当初より牛肉を返礼品として用意しており、その割合も7,000円前後に留められていたので問題になりませんでした。
しかし応募が殺到するあまり別事業者から高額な牛肉を購入して返礼品に充てていたことが明らかとなり、結果的にペナルティを受ける運びとなったのです。

 

Amazonギフト券

かつて全国の寄付総額の10%を集めた大阪府の泉佐野市は、返礼品に加えて、寄付額の割合に応じた「Amazonギフト券」のプレゼントを追加したことにより、総務省から問題視されました。
しかし泉佐野市の手法は上記の①〜③のルールが制定される前のできごとであったため、総務省との争いにおいては、泉佐野市が勝利してます。

 

現在も泉佐野市はふるさと納税の対象自治体として認可されているものの、当時の裁判では「制度の趣旨を軽んじる行為」として、裁判官たちからも賛否両論の意見が湧き上がりました。

 

>>定番の返礼品はどんなもの?

 

ルールに則ったふるさと納税を

サイコロとリボン

ふるさと納税の返礼品にはルールがあります。
寄付をする私たちには解決できない問題ですが、今一度ふるさと納税を行う前に「地方自治体を応援する気持ち」を再確認することが求められているのではないでしょうか。

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